旨味濃厚なそばつゆ

蕎麦つゆはもう一つの大事な主役。出汁として料理のペースにもなる蕎麦つゆがうまくないと、蕎麦屋らしい料理は生まれません。出すぎず引きすぎず旨味であるアミノ酸を材料や手法からどれだけ引き出すか。それはもはや化学的なハーモニーといえるのかもしれません。

ぼうげつの蕎麦つゆは、砂糖やしょうゆといった調味料に頼らないで旨味を引き出すことを主眼としています。鰹をはじめとした数種類の節による魚の旨味。昆布やシイタケなども合わさり、三次元的に舌に絡む複合的な旨味の創出を目指し、十年かけて現在の次元まで随時改善を繰り返しながら作ってまいりました。

もちろん醤油やみりん砂糖も自然で優しいもの、寝かせた旨味などに優れたものを使い、そこから作り出される当店の「かえし」も必要な日数を寝かせてから使用します。

基本となる水は、業務用の優れた浄水器により不純物を除去し、雑味やまろみの邪魔をしない水を使用することで、街中の蕎麦屋でも水源地並みの清らかさを獲得しています。